あきゅらいず

Vol.8 食べることより食べないこと

湯 忠立先生

2014/03/13

人はさまざまで、どんなに寒い時でも冷たい飲み物を好む人もいれば、
暑い時でも暖かいものが良いという人もいますね。

これはその人その人の体質が違うからです。

中国医学では、体質を大きく「寒熱」に分類しています。
大雑把なイメージで、寒体質の人は寒がりで冷え性になりやすい人、熱体質は暑がりで汗かきの人です。

同じように、食べ物にも、それぞれ性質があります。

中国医学ではこれも同じように寒熱に分類しています。
例えば寒い時、生姜を食べると体が芯から温まるといいますね。
それは生姜が熱の性質だからです。

というより、体を温める食べ物を熱、体の熱を冷ますものを寒に分類したんです。
実際はもっと細かく分類されていますが、一番基本的なところと思ってください。

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薬膳の基本は「寒には熱を、熱には寒を」というところにあります。

寒体質の人は熱の食べ物、熱体質の人は寒の食べ物でバランスを調えます。
食べ物で体の中のバランスが調えば、未病が防げるというわけです。

ですから避けたいのはその逆のパターン。
寒体質の人が寒の食べ物をたくさん食べると、当然寒の性質が強くなりすぎてしまいます。

体質に合わない食べ物をできるだけ避けるというのも薬膳では大事です。   
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。