あきゅらいず

Vol.44 秋こそ水分補給

湯 忠立先生

2014/11/ 5

青々と繁っていた木の葉が水気を失って枯れていくこの時季は、私たちの体も乾いています。
夏の蒸し暑さから解放されてホット一息、水分をとる量もめっきり減っていることでしょう。

でも秋こそシッカリ水分補給をしなければならないんです!!

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乾いた秋の空気は、肺や肌にとっては大敵といえます。

中医学の五行の考え方では、「秋」は「肺」や「皮膚」と同じグループに属していますので、その影響を直接受けてしまいます。
鼻の乾き、咽喉の痛み、咳、胸の痛みといった呼吸器系の病気や、体内の潤いがなくなって肌荒れや便秘が多くなるのが秋の特徴です。
 
乾いた身体には水分補給、でもどうしても夏のように大量の水分を飲むわけにはいきませんね。
秋は体内に水分を蓄える、つまり保水を心掛けるようにします。

そのためには、白キクラゲ、梨、胡麻、レンコン、ホウレン草、蜂蜜など体内を潤す効果のある食材を多く摂るようにします。
酸味のある旬の果物も体内の保水に役立ちます。

またネギ、生姜、ニラ、唐辛子など辛いもの、刺激の強いものは体を乾燥させてしまいますので、食べ過ぎないように注意しましょう。
秋の水分補給は、食べ物の栄養バランスに注意して、上手に保水することが大事なんです。                  

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。