あきゅらいず

Vol.112 食のバランス

湯 忠立先生

2016/04/ 6

バランスの良い食事をとる人は、悪い人に比べて脳の病気で亡くなるリスクが2割下がるという調査結果が最近発表されました。

主食(ご飯、パン、麺)、主菜(肉、魚、大豆など)、副菜(野菜、キノコなど)、それに乳製品、果物などをバランスよく食べている人ほど脳の病気のリスクが下がることが分かったそうです。

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食のバランスを大事にしている薬膳の考え方から言えば、当然の結果だと思います。でも薬膳でいうバランスとは少し違うんですね。

薬膳では、食材の種類のバランスだけでなく、季節や環境、それに個人の体質とのバランスも考えています。

主食、主菜、副菜その他の食材を選ぶとき、暑さ寒さといった季節とのバランス、乾燥や湿気といった環境とのバランス、そして食べる人の体質とのバランス、こうしたすべてのバランスを考慮しています。

偏った食事が良くないのは勿論ですが、「バランスよく食べよう」と思ったとき、こうしたいろいろなバランスを意識して食材を選ぶようにすることが大切なことです。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。