あきゅらいず

Vol.123湿邪について

湯 忠立先生

2016/06/22

湿邪も六邪の一つで、字の通り過剰な湿気が病気の原因となるものです。
五行の考え方では、長夏、脾と共に土に分類されています。

中国医学では、湿度が高い中に長時間いたり、雨に濡れたりして外部の湿邪が侵入する"外湿"と、体内の水分を運行させる脾の働きが衰えることによって水湿が停滞する"内湿"に分けていますが、外湿に侵されると乾燥を好む脾の活動が失調し、また脾の活動が衰えると外湿に侵され易くなるという風に、この両者は深く関係しています。

一年の内で最も湿度が高くなる梅雨時は、なんとなく食欲がないということも多くなりがちです。冬瓜や小豆、ハトムギ、トウモロコシなど体内の水分を調整する食材や、脾胃の活動を活発にする働きのある、パセリや春菊などをできるだけ食べるようにすると良いでしょう。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。