あきゅらいず

Vol.122黄瓜種粉

湯 忠立先生

2016/06/15

近年、日本と同じように中国でも健康志向の人が増えて、いろいろな健康食品が開発・販売されています。

その中でも今特に注目を浴びている物の一つに、"黄瓜種粉"があります。
これはキュウリの種を乾燥させて粉末にしたものです。
 
Vol.122.jpg

実はキュウリの種は、カルシウムを補い、骨を強くする漢方薬として、主に骨折の治療などに古くから使われているのです。
民間の治療薬としても多くの人が利用してきた歴史があります。

現代栄養学でも、ビタミンA,E、カルシウム、リン、カリウム、鉄分などを多く含むことが認められていますが、中国医学では、体内の活動を調整し、細胞の再生を促進させる作用があるとしています。
 
骨粗鬆症をはじめ、リュウマチや腰痛など、カルシウム不足が多くの病気を引き起こす原因となっていることが広く知られるようになりましたので、"黄瓜種粉"が俄然脚光を浴びているのでしょう。
 
健康食品として販売されている"黄瓜種粉"は、仄かにキュウリの風味が感じられる程度で、さっぱりした嫌みのない味です。
お湯や牛乳、ジュースに溶かして飲むだけなので、手軽さも人気の一因のようです。

※記事の無断転用は禁じます。

この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。