Vol.226 辛味は味覚じゃない

湯 忠立先生

2018/08/ 1

以前お話ししましたが、中国薬膳学では五行学説によって味覚を甘・酸・苦・鹹・辛の五つに分けています。ところが生理学的には甘味・酸味・苦味・塩味・旨味を「五基本味」として、辛味は含まれていません。なぜなら五基本味は、食品に含まれる味物質が味蕾細胞を刺激することで感知される「味覚」で捉えられているからなのです。では辛味はどこで感じているのでしょう?
 
実は辛味を感じるのは、唐辛子に含まれるカプサイシンという物質が口の中の粘膜を刺激して、熱さ・痛さという感覚として神経に伝えられているのです。辛いものを食べると、身体が火照るように感じたり、口の中がヒリヒリしたりということがありますね。つまり辛味は味覚でなく痛覚ということになります。
このカプサイシン受容体は、口の中だけでなく全身の皮膚にも分布しています。しもやけの予防には靴下に唐辛子を入れると良いという伝統的な民間療法がありますが、これも唐辛子のカプサイシンの刺激を皮膚が受けることで、熱く感じることによっているのです。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。

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