みなさま、こんにちは!
1週飛んでしまいました「お風呂コラム」ですが、
今回からしばらく「お風呂に入れるアレコレ」について書いてみようと思います。
今回の主役は、もうすぐお風呂に入れるアレ…
ショウブにアヤメにカキツバタ。花の違いはご存知ですか?
実はこの子はお風呂に使う「菖蒲」ではないのです。
そう、菖蒲です!
wikipedia(2012年12月20(木)21:11 更新)によると、
江戸時代、武家社会で菖蒲と尚武をかけて5月5日を尚武の節日として祝うようになったのが端午の節句の始まりだと言われ、その結果、今日でも5月5日には菖蒲湯に入る習慣が受け継がれているのだという。
小さい頃は毎年入ったなぁ…なんて20年以上前のことを回想してしまいますが…(笑)
菖蒲湯と言えば、「男の子」にとってのイベントというイメージです。
もともと菖蒲は中国で古代から用いられてきた薬草の一種で、
強い香気と「剣」に似た形状から邪気を払う目的で使用されていました。
季節の変わり目でもある旧暦5月5日(新暦では6月の初旬)には、
「邪」が入り込んで体のバランスが崩れやすい時期。
菖蒲湯に限らず、生活の中での一つのモチーフとして、
菖蒲酒など様々に利用されていたようです。
主な薬効としては、
- 胃腸を健やかに保つ
- 精神を鎮め、リラックスさせる
- 痛みを抑える
などが挙げられます。
強い香気から想像される通り、
精油成分が豊富で、
主な成分は「アザロン(asaron)」「オイゲノール(eugenol)」など。
なるほど、クローブやフェンネルといった
「健胃」に用いられるスパイスと同様の成分を含むんですね~。
消化器への作用が豊かなのも頷けます。
私の実家では、
菖蒲湯は「葉」の部分を切らずに束ねたものを使うのがほとんどだったのですが、
精油成分はむしろ茎や根に多いので、
もし近くで茎や根を含むものが手に入ったら、
ぜひそちらでも菖蒲湯を試してみたいところです。
ディティールの異なる様々な風習が残っている「菖蒲湯」。
みなさまにとっての思い出はどんなものでしょうか?^^
【今回の参考文献】
「世界有用植物事典」 株式会社 デジタルパブリッシングサービス 2002年8月1日発行