社長室のトミーです。
2014年4月23~24日、お客さまが弊社のお買い物で貯めたポイントを寄付してくださって設立された「
ポイント募金」のより良い使い方を考えるために、制作スタッフのミッキーと東北へ向かいました。
2日間だけだったので、ほんの一部ではありますが、今被災地の方々がどのように暮らし
て復興しているのかを教えていただきました。
素敵なイベント情報や心のこもった手作り品にも出会いました。ぜひ全国の方に知っていただきたいので、下記の通り数回に分けてレポートさせていただきます。
----------------------------------------------------
----------------------------------------------------
東松島では、NPO「
みやぎセルプ協働受注センター」さんが主宰する「
被災障害者就労支援事業所連絡会議」に出席させていただきました。東北の福祉事業所さんたちが、情報共有をする月例会議です。
この日は、下記の事業所さんたちが集まっていらっしゃいました。
・社会福祉法人洗心会 のぞみ福祉作業所
・社会福祉法人洗心会 ワークショップひまわり
・NPO法人みどり会 みどり工房若林
・社会福祉法人嶋福祉会 さくらんぼ
・社会福祉法人円 まちの工房まどか
・特定非営利活動法人輝くなかまチャレンジド こころ・さをり
・特定非営利活動法人きらら女川
・株式会社ソーシャルプロジェクト 愛さんさん
・特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター
参加者のみなさん福祉事業所の職員ですので単なる製造販売だけではなく、利用者の方々のケアも同時にこなしていらっしゃいます。まだ、震災直後にテレビで流れていたCMに似た音を聞くと不安になる利用者さんもいらっしゃるそうです。その利用者さんたちのケアをしながら、商品の企画、製造から販売までのお仕事をなさっています。まだメーカーの工場の一角を間借りして活動している事業所さんもいました。

※「のぞみ福祉作業所」さんのハガキ。現在、南三陸町で仮設の建物(3か所目)で活動しています。
「今どんな支援が必要とされていますか?」との問いには、やはり「安定した販路」との返事が返ってきました。3月だけ復興メモリアル需要で一度に10万円の受注が来るよりは、「一月に5,000円ずつの注文が向こう1年間ある」という少量でもコンスタントな購入のほうが、賃金の支払いのメドが立って助かるとのこと。あきゅらいず美養品も製造業なので、そこは全く一般的な企業と同じだなぁ、と痛感しました。特に福祉事業所さんの場合は、なかなか集中的な大量発注に利用者さんたちを対応させにくいという面があります。

※「きらら女川」さんの、わかめ入りリーフパイ。サクサクして、とてもおいしかったです。他にも漁港・女川の特産品を生かした「さんまパン」など気になる商品がたくさんありました。
あきゅらいず美養品は通販ながらもお電話やお手紙、そして「あきゅツアー」や社員食堂「森の食堂」を介してお客さまの声に直接触れることのできる機会が多いですが、それはもちろんとても幸運なケースです。東北でお会いしたモノ作りに従じる方々の多くは、「自分たちの作業が最終的にどんな形になってお客さまに届いているか、実際に見えない」あるいは「お客さまがどんな商品を喜んでくださるか分からない」という気持ちを抱えていました。反対に、最終的な商品が店頭に並んていたり、お客さまが購入されているのを目にする機会があったりすると本当に喜んでいるのが分かるそうです。これも、モノ作りやサービス業に従じる私たちがお客さまからの「ありがとう」をエネルギーに変えているのと全く一緒です。

※「まちの工房 まどか」デザインのユニークなメモ帳。もやもやした気持ちを書きつづるのに最適だから、「もやもやMEMO」だそうです。
お話しをうかがいながらつくづく気づかされたのは、過疎化、高齢者の孤立、雇用問題や障がい者の社会参加など現在の東北が抱えている問題の多くは震災以前からあって、それが震災を機に加速して表面化したということです。言い換えれば東北固有の問題ではないので、東北支援の成功例は、ケーススタディとして他のどこの地域でも応用できるということです。実際にあえて東北を選んで社会事業の起業に踏み切る方々もいるようで、「せんだい・みやぎNPOセンター」はそんな方々をサポートしていらっしゃいます。この日お会いした佐々木さんも東京からのUターン組で、今は故郷を支える人たちを支えています。
高齢者の方へお食事を届ける「愛さんさん」も、震災後に県外の方が立ち上げた事業です。宅配時に、電球を交換するなど3分以内でできるお手伝いを無料で提供しています。また、離れて暮らすご家族に訪問した時の様子などをお知らせするサービスも提供していて、大変好評だそうです。東北でも地方でも都市部でも同じようなサービスが必要とされているのは、みんなが求めているのが「人と人の繋がり」だからだと思います。
今回こうしてお邪魔した私たちを暖かかく迎えてくださり「こうして来てくれるだけでも支援」とおっしゃっていただきました。やはり震災後4年目に入って一時のブームのような復興支援需要も下火になった今、被災地や商品への興味を通じて「まだ忘れていないよ」というサインを送るのは、個人でできる立派な支援ではないでしょうか。
今回わざわざ部外者として参加させていただいた私たちのためにご意見を聞く時間を設けていただき、たくさんの商品を見せていただきました。障がいを持った方々は芸術的センスに秀でた方が多いようで、雑貨屋さんで思わず手にとってしまいたくなるような可愛いらしいものばかりでした。

※「みどり工房若林」さんのコースターやパスケースなど。明るい色使いが印象的でした。
このブログで紹介させていただいた福祉事業所さんの商品は、個人でも各事業所や下記の「みやぎセルプ協働受注センター」にお問い合わせしてご購入いただけます。
〒981-1102 宮城県仙台市太白区袋原五丁目12-1 仙台ワークキャンパス内
TEL 022-399-6299 FAX 022-306-2515
URL:http://www.miyagi-selp.org/
Facebook:https://www.facebook.com/miyagiselp
この後は、「みやぎセルプ協働受注センター」をご紹介してくださった「エイブル・アート・カンパニー」の東北現地事務局の武田さんからお話しを聞くために仙台に戻ります。
あともう少しだ、頑張れミッキー(私は助手席に座ってるだけだけど)!