あきゅらいず

Vol.83 白露

湯 忠立先生

2015/09/ 2

二十四節気の15番目が白露、9月7日か8日頃に当たります。草花に朝露がつき始める頃という意味です。最近は残暑が長く厳しいので、まだ秋とは思えないかもしれませんが、セミの声が聞けなくなったり、渡り鳥が南へ帰って行ったり、気を付けてみれば「小さい秋」を見つけるのは難しくありませんね。

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この時季、特にお年寄りや子供さんは呼吸器系の病気が発生しやすくなります。中国医学では、秋は乾燥の季節とされています。真夏に比べて気温が下がり、水分補給も少なくなるので、全身の水分が不足しがちになります。そのため喘息などの発作が出やすくなるのです。お出かけの時は、温水をポットに入れて持ち歩くと良いでしょう。また山に登って新鮮な空気を取り込むようにすれば、呼吸器系統の活動を助ける効果があります。

食事の面では、秋は塩分を控え目にすることも大切です。瓜類を多く食べるようにし、粟のお粥などもこの時季に適した食事といえます。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。