あきゅらいず

Vol.51 冬は三(さん)暖(だん)!

湯 忠立先生

2014/12/24

冬は寒さが厳しく、陽気が抑えられて陰気が盛んなときです。
草木は枯れ、虫たちは地下に潜り、あらゆるものの生命活動が内に籠ります。また気温の降下と共に、多くの病気が健康を脅かします。

そこで私たち人間は先ず防寒保温に注意を払うようになります。
しかし冬の養生は、暖房をつけて厚着をするだけで充分といえるのでしょうか?

日常生活では、「三(さん)暖(だん)」を心掛けることが最も大事なんです。

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①頭暖:頭部に直接寒気(かんき)を受けると、血管が収縮し頭部の筋肉も緊張して頭痛、風邪、更には胃腸障害などを起こしやすくなります。

②背暖:背中のツボ(背中にはツボが沢山あります)に寒気を受けると、
筋肉や内臓に影響を及ぼし病気の原因となります。
腰や背中の痛みのほか、頚椎や腰椎に影響を与えて全身の筋肉や関節、内臓の不調を起こします。

③脚暖:脚に寒気を受けると、反射的に呼吸器官の粘膜にある毛細血管が収縮して繊毛(せんもう)の活動が衰え、抵抗力が弱まります。(のどや気管支の抵抗力が弱まります)
このため、細菌やウイルスが侵入しやすくなり、インフルエンザに罹ったりしてしまいます。
 
頭と背中と足、冬の防寒はこの三点に特に注意しましょう♪
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。