中国料理の中でも四川料理は辛いことで有名ですが、これは四川省の気候風土と関係しています。一年を通して高温多湿なこの一帯では、辛い料理を食べることで体内の新陳代謝を活発にさせる必要があったので、この土地特有の料理が生まれたのです。
ところが日本では元来、唐辛子のような辛いものを食べる習慣がありませんでした。辛味としてはワサビやカラシ、胡椒を薬味や香り付けに使う程度で、どちらかといえば甘い味を好んでいました。これも日本の気候風土に適した味を求めていたためでしょう。
これまで辛いものを食べなれていない人が、急に激辛な食品を大量に食べると、その強い刺激で胃の粘膜を傷つけ胃炎を起こす原因となることもあります。また辛味中毒になると、本来の味覚が衰えてしまい、遂には味覚障害に陥ってしまいます。すると、より味の濃いものを食べるようになり、糖分や塩分も摂りすぎてしまうことになります。さらに、気管にも影響を与え息切れや喘息を引き起こしたり、最悪の時は窒息死する危険もあります。
激辛食品はクセにならないよう、食べすぎに注意しましょう。
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