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Vol.235 五臓の話5「肝」

湯 忠立先生

2018/10/ 3

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臓器としての肝臓は「体内の化学工場」と呼ばれるほど多くの役割を担っていますが、中国医学では更に多くの働きがあると考えています。胆のう・筋肉・目・爪などが同じ系列に属しています。

具体的な役割としては
1.気の運動をコントロールする。
2.消化を促進させる。
3.血液の流れを調整する。
4.血液を貯蔵して、血量を調整する。
5.精神・意識活動を調整する。
などが挙げられます。

中でも1の気の運動をコントロールする働きが最も重要で、私たちの体内の活動はすべて気の運動によっているのですが、それを調整しているのが肝ということなのです。また精神・意識活動とも密接に関係していて、肝気が鬱結すると抑鬱状態になりやすく、肝気が高揚するとイライラして怒りっぽくなります。
肝がダメージを受けると同系統の目に不調が出やすくなります。充血や目のかすみなどの症状があったら、肝の異常を疑ってみてください。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。