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Vol.247 免疫力11

湯 忠立先生

2018/12/26

陰陽バランスを保つ力が大きければ、免疫力が強いといえるのですが、バランスを崩す要因はさまざまです。ですから、今どんな力が働いてバランスを崩そうとしているかを見極めることが大事になります。例えば、左に傾けようとする力を受けているのに、身体を左に傾けたら、バランスはどんどん崩れてしまいますね。そんなときは重心を右に置くようにすれば、何とか持ちこたえることが出来るでしょう。
そしてそれぞれのバランス人形が、前に倒れやすいとか、横からの刺激に弱いといった特徴があるように、私たち人間も一人ひとり体質や体力が違います。例えば、寒がりの人は相対的に陽気が不足しているので、陰の気(寒さなど)の刺激を受けたときバランスを崩しやすく、暑がりの人は逆に陽気が旺盛なので陽の気(暑さなど)の刺激に弱いことになります。
 
バランス人形でも、左に倒れやすかったら右に少し重りをつければバランスが調整できますね。私たちの身体も同じです。前に「虚熱」と「虚寒」のお話しをしましたが、陽気が不足して相対的に陰(寒)が強くなった「虚寒証」と陰液が不足して相対的に陽(熱)が強くなった「虚熱証」では、当然バランスの整え方が違うわけです。自分がどういうタイプなのかを把握し、不足しているものを補うことでバランスの調整能力を高めることが出来るのです。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。