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Vol.20 五行の考え方 

湯 忠立先生

2014/05/23

中国医学の基礎理論の一つに「五行」という考え方があります。
私たちを取り巻く世界の全ての事柄は、五つの要素の運動と変化によって構成されているというものです。
 
五つの要素を「木・火・土・金・水」に象徴させて、あらゆるものをそのどれかに分類します。

「木」のグループには、春・東・青・肝臓・目など。伸びる、発展のイメージ。
「火」のグループには、夏・南・赤・心臓・舌など。明るい、上昇のイメージ。
「土」のグループには、土用・中央・黄・脾臓・胃など。受納、生産のイメージ。
「金」のグループには、秋・西・白・肺・鼻など。変化、収縮のイメージ。
「水」のグループには、冬・北・黒・腎臓・耳など。冷たい、下降のイメージ。

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同じグループに属するものは共通の性質があり、そしてこの五つの要素が互いに影響を与えあい、
常に変化しながら私たちの世界が成り立っているといいます。

しかも五つの要素の関係には一定の法則があって、互いに助け合ったり抑制したりという関係性が決まっています。
 
中国医学ではこの考え方を応用して、例えば肺(金)が弱って咳などの症状が続く場合に脾臓(土)の働きを助けることによって肺を助けるといった方法を使います。(「土」は「金」を助ける関係にあります)
 
これは実生活の中でもいろいろ応用できますね。
試しに自分がどのグループに属するのかを考えてみましょう。

そして周りの人やものはどのグループなのかを見ていくと、自分と周りのつながりがよくわかってくるでしょう。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。