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Vol.21 色で食べ分ける

湯 忠立先生

2014/05/29

前に中医理論の「五行」のお話をしましたが、体内の5系統には肝(木)、心(火)、脾(土)、肺(金)、腎(水)があり、それぞれ色では青、赤、黄色、白、黒がそれに対応する同じグループでした。

また味では、酸(すっぱいもの)、苦(にがいもの)、甘(あまいもの)、辛(からいもの)、咸(しおからいもの)が対応しています。

薬膳ではこうした性質も上手に使い分けています。

分かりやすい例でいうと、「肺」系統に問題があるとき(喉が痛いとか、喘息、気管支炎など)には、大根やネギ、ニンニクなど白くて辛いものを
使うといった具合です。

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同じグループの食べ物で、その系統の内臓を助けることができるんです。

ですから、飲みすぎて肝臓が心配といったときは青くて酸っぱいもの、息切れや動悸がするときは赤くて苦いもの、胃の調子が悪い時は黄色で甘いものといったふうに食べ分けてみると良いでしょう。
 
もちろん、それだけを食べれば良いというのではありませんが、食べ物の色や味に注意を向けるというのが大切なことです。
「これは青くて酸っぱいものだから肝臓に良いぞ」と思いながら食べてあげれば、きっと肝臓も喜んでくれるでしょう。


 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。