あきゅらいず

Vol.84 秋分

湯 忠立先生

2015/09/ 9

9月22日か23日頃、昼と夜の時間が同じになる秋分がやってきます。暑さも一段落してホッと一息という季節になります。
 
中国医学では、陰陽のバランスということをとても大事に考えていますが、暑くもなく寒くもなく、昼夜の時間も同じになるこの時期は、私たちの体内のバランスを調えるには最適の季節ともいえます。体内の陰陽バランスが調っていれば、各臓器の機能も正常に働き、正気が充実して病気に対する抵抗力も高まり、精神も安定して心地よい日々を過ごすことができます。

そのためには先ず、飲食に注意を払うことが大切です。自分の年齢や体調、場所や時間などを考慮して、自分に相応しいものを選ぶようにします。秋は乾燥の季節なので、梨やブドウ、リンゴ、柿等の果物や大根、ニンジン、レンコン、サツマイモ、白キクラゲなど体内の渇きを抑える食材を多く摂ると良いでしょう。

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また適度な運動で体内の活動を活発にすることも重要です。ただ秋は体内の気が内側に収まっていく時期なので、あまり激しい運動は避けた方が良いでしょう。また朝晩は気温が低くなることもありますので、衣服の調整や、しっかり準備運動をすることも忘れないようにしましょう。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。