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Vol.9 食べ物の性質は変わらない

湯 忠立先生

2014/03/17

食べ物には寒と熱、つまり体の熱を冷ますか温めるかという分類があるといいました。 実はもう一つ、「平」という性質もあります。 これは寒熱どちらでもないもの。 ですからいつ、どんなものと組み合わせても大丈夫な性質のものです。 普段食べている食物の70%はこの「平」の食物です。 Vol.09.jpg 森食の薬膳は、基本的にトータルで「平」の性質にしてあります。 例えば熱の食材を使う時は寒の食材と組み合わせてバランスを調整します。 こうすれば誰が食べても安心ということになりますね(^^) もう一つ、季節とのバランスもあります。 当たり前ですが、冬は「寒」で夏は「熱」です。 冬に寒の食べ物に偏ると、当然バランスが崩れます。 反対に夏に寒の食べ物を多めに食べると、暑さが和らげられるということになります。 「そうか、だから冬は鍋物、夏は冷菜が一番なんだ!」と早合点してはいけません。 温かい料理、冷たい料理と寒熱の性質は別です。 例えば鍋に蟹を入れて温めても、蟹の寒の性質は変わりません。 冷たいサラダに入っていても唐辛子は熱の性質のままです。 食材そのものの性質は、料理の温かい冷たいに関係なく、変わらないものです。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。