あきゅらいず

Vol.40 すごいぞ山芋

湯 忠立先生

2014/10/ 8

日本と中国では、食品と薬の分類が違います。
 
日本で漢方薬とされているものが中国では食料品店で手に入ったり、日本で食品と思われているものが中国では薬として扱われている場合があります。
 
山芋もその一つで、中国では「山薬(サンヤオ)」という中医薬として利用されています。
中国で薬用にするのは野生の山芋を乾燥させたもので、食品用のものより小ぶりですが、消化・吸収の働きを良くする効果は大きいものです。

山芋はビタミンA,B,Cなどを多量に含み、また80%以上を占める食物繊維は体内に吸収されにくいので、カロリーの摂り過ぎに注意が必要な糖尿病の食事療法によく使われています。

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吸収されにくい山芋の食物繊維は、腸内の余分な脂肪と一緒に排泄され、体内をきれいに掃除してくれますので、常食すると高血圧や動脈硬化を予防できます。

また便通を良くし、ダイエットの効果も期待できます。 日本では山かけや麦とろがお馴染ですが、中国ではもっと色々な料理法があります。
 
【いろいろな食べ方】
・「山芋のスープ」「山芋粥」、煮ものや炒めものなど様々な料理に。   

・日本でさつまいもを食べるように、蒸したり焼いたりという食べ方もあります。
糖尿病患者の代用食に使われたり、ダイエットしたい若い人にも人気♪
ラップで包んで電子レンジで2~3分温めれば美味しい蒸かし芋の出来上がり☆
・山芋を粉にして小麦粉(1/3~1/5量)と混ぜてパンにする。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。