前回、ウイルスはそれ自体としては非常に弱いものだとお話ししました。
(自分だけでは増殖できず、他の生物の細胞に入って増殖します)
ウイルスと細菌では、対処法にも大きな違いがあります。
現在、ほとんどの細菌には抗生物質が効果的です。
薬が有効ですから、細菌に侵されても治療できるのです。
ところが抗生物質は、ほとんどのウイルスには効果がありません。
ウイルスにはワクチンによる予防が主力となっています。
ウイルスが勝手に細胞に入り込んで、勝手に自分の子孫を作っていく。
これだけのことなら、弱い存在のウイルスはワクチンの予防によって、とっくに絶滅していても良いですね。
ところが次から次へと新しいウイルスが誕生するのは、細胞に入り込んだウイルスが、その生物の遺伝子と結合して新しい形の子孫を作り出すからなのです。
ということは、ウイルスを細胞に入れなければ問題はないということになりますね。
・人ごみに行かないようにする
・マスクを着用する
・うがい、手洗いを丁寧にする
こうした基本的な予防法が、ウイルスを体内に入れないために
実は大きな意味があるのです。
注意しなければならないのは怪我などで傷口があるときです。
ウイルスが忍び込む絶好の窓口になりますので、必ず傷口は覆っておきましょう。
また、人間の皮膚は自浄作用があり多少のウイルスは払い落としますが、お化粧を長時間したままでいるのはウイルスを溜め込んでいるようなものです。
お化粧はできるだけ早く、こまめに落とすようにしましょう。
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