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Vol.60 薬膳とくすり 

湯 忠立先生

2015/03/11

私たちは病気でないとき薬は飲みませんね。

でもその時、私たちの体は本当に健康だといえるのでしょうか?
「病院で検査しても何処にも異常はないといわれるけど、何となく調子が悪い・・・」

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私のところでも、よくそんな相談をされる方がいます。これは中国医学でいう「未病(みびょう)」の状態です。
体内の活動バランスが崩れて身体の不調を感じるのです。

でも日本の病院では、ハッキリした症状が出ないと病気とは判断されず、したがって薬も処方してくれません。
つまり病気にならなければ対応してくれないのです。

こんな時、薬膳が大いに役に立ちます。
崩れたバランスを食べ物で修正する、これが薬膳の最大の特徴といえます。

もちろん、食べ物ですから副作用の心配もありません。
そして、薬なら飲み忘れる事があっても、食事を忘れることはないでしょう (笑)。

大切なのは、何を、どのように食べるかという点です。
中国医学では、バランスの崩れを「(いん)(よう)」という考え方でとらえています。
そして食べ物にも陰陽の性質があります。

不足した陰や陽を食べ物の陰や陽で補う、これが薬膳の最も基本といえます。
食事こそが病気に対する最高の予防薬ですよ。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。