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Vol.72 夏至

湯 忠立先生

2015/06/17

一年で一番昼の時間が長くなる日「夏至」は、古くから特別な日として様々な祭りが執り行われてきました。
毎年6月21日か22日に当たります。

でも本当に暑くなるのは、もう少し後ですね。
これは地表に蓄えられた熱がピークに達すまでに時間がかかるためで、中国に「熱は三伏に在り」という言葉があるように、7月中旬から8月中旬までが最も暑い日が続きます。

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五行の考え方では、夏(火)は五臓では心臓に対応しています。
本来なら火(心臓)と水(腎臓)がバランスよく働くことで体内の活動も調うのですが、火が強くなりすぎると水が衰えてしまう「心旺腎衰」の状態になりやすくなります。

これは「外熱内寒」といって、夏に多く見られる病証です。
中国医学では、腎臓は生命力を蓄える臓器と考えますので、活発に動こうとする心臓と、ますますアンバランスな状態になってしまうのです。

夏は体内の熱をとるスイカや緑豆など寒・涼の食材が良いといって、冷たいものを多く摂りすぎると、腎臓を傷めてしまいます。
暑いからといって、冷やしすぎには注意が必要です。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。