私たち人間にとって、食事は生命の維持に欠かせないものです。このことは誰でも当然のことと思っておられるでしょう。
でも、「食べる」ということは単にエネルギーを補給すれば良いものなのでしょうか?
食事が「エネルギーの補給」だけのものなら、人間にとって必要な栄養をどんどん取り込めば良いでしょう。
一年中、同じものを食べていればOKということになりますね。ところが実際にはそう簡単にはいきません。
薬膳では、食物の栄養価だけを問題にしているわけではありません。
食物は、その組み合わせや調理法によって性質が変化し、時には人体に悪影響を与えることもあります。
これは季節や環境、その時々の体調によって、同じものを食べても体内での反応が違うからです。
もちろん、一人ひとりの体質の違いによっても大きく影響されます。こうした変化を無視して同じものを食べ続けていると、体内の代謝活動は乱れてしまい、遂には肥満症やアレルギー性疾患、高血圧や糖尿病など生活習慣病の原因となってしまいます。
薬膳(=正しい食事)は、その時々、その人が、何を!どう!食べたらよいかを考えていくものなのです。
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