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Vol.91 立冬

湯 忠立先生

2015/10/28

毎年11月7日か8日、立冬を迎えて暦の上では冬になります。といっても実際には秋がいよいよ深まるという感じですね。
中国では古来、立冬、立春、立夏、立秋を四立と呼んで、大切な節目の日としてきました。

一つの季節から次の季節へ移る転換点として考えていたのです。
本格的な寒さが始まる前に、冬支度を始めるにはちょうど良い時期といえます。
 
中国医学では『蔵』という言葉を冬の養生のキーワードとしています。
動物が冬眠したり、草木の種は未だ地中で春の到来を待っている時期です。

私たち人間も、しっかり栄養を取って寒さに対するエネルギーを補充するように心掛けなければなりません。
肉類、特に羊肉は体を温める効果が大きい食材です。

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また、昆布や海苔は甲状腺の分泌を促進して寒さに対する抵抗力を高めます。
その他、レバーやニンジンは、ビタミンAやCを補充して耐寒能力や寒さに対する適応力を高めるのに役立ちます。

寒い時期は体内のアミノ酸の需要も増えます。ゴマや乳製品なども多く食べるようにすると良いでしょう。
もちろん、こうした食材はバランスよく、消化吸収しやすい形で摂ることが基本であることは、言うまでもありません。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。