中国には古来、四季の規律を表す「春生、夏長、秋収、冬蔵」という言葉がありますが、秋は人体にとっても収穫の季節で、体力を養う重要な時期といえます。
体力が大きく消耗し、消化吸収力も衰える夏が終わり、気候は涼しくなって、人体の陽気も徐々に衰えていきます。朝晩と日中の温度差が大きくなりますので、毎日の生活に注意を払って風邪などひかぬ気配りが必要です。夏に大汗をかいて人体の各組織は水分が不足している状態になっています。このとき冷気に侵されると、頭痛・鼻づまり・胃痛・関節痛などの症状が現れやすくなります。また慢性病の再発や新たな病気を誘発することもあります。関節痛や高血圧、心臓疾患のある人は、体を冷やさないようにして病気の再発を防ぐよう心掛けなければなりません。
また「秋老虎」といって暑さが急に戻ることがありますが、このとき冷たいものを飲んだり食べたりし過ぎないよう気をつけましょう。特に子供やお年寄り、慢性病などで体力の衰えている人は抵抗力が弱く、気候の変化への適応能力や抵抗力が弱いので、充分注意が必要です。
※記事の無断転用は禁じます。