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Vol.184 フードファディズム

湯 忠立先生

2017/10/11

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フード・ファディズムという言葉をご存知でしょうか? フードは食べ物ですが、ファディズムは流行へののめりこみを意味します。つまり「食品が健康に与える影響を過大に信じること」です。と言ってもピンと来ないかもしれませんが、マスコミなどで特定の食品が取り上げられた途端に、スーパーでその商品が売り切れる、あの現象だと言うと、なんとなくイメージは掴めると思います。
 
現在は「この食品を摂れば健康になる」「この食品は病気の原因になる」「あの種の食品は体に悪い」などというような情報が氾濫していますが、科学的な根拠を把握せずに、何らかの効果を期待して振り回されるだけでは、かえって大切なものを見失い、自らの首を絞めることにもつながりかねないことだけは頭に入れておくべきでしょう。
 
一番問題なのは「何を食べれば健康に良いか?」ということに執着するあまり、「食べる」ということの本質に目が行っていないことです。食事というのは「何を食べるか」も大切ですが、「どのように食べるか」というこが、それと同じくらい大切なことなのです。どんな良い食品でも食べ方が悪いと、本来の良さが台無しになってしまいます。「正しく食べる」ということがどういうことかを、薬膳を通して具体的に理解していただければと願っています。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。