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Vol.224 唐辛子の話1

湯 忠立先生

2018/07/18

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日本では七味唐辛子などの香辛料として使われてきた唐辛子ですが、近年の"激辛ブーム"によって多くの料理に活用されるようになりましたね。実はこの唐辛子、人類の食文化の中で長い歴史を持っているのです。考古学の研究によると、紀元前6~7千年のころ、すでに中南米で栽培されていたことが分かっています。高度な文明を持っていたといわれるマヤの人たちも、主食のトウモロコシのほか豆類やカボチャ、根菜に加えて唐辛子を栽培していたようです。
 
唐辛子が世界に広まるきっかけを作ったのはアメリカ大陸を"発見"したコロンブスです。当時、胡椒などの香辛料はとても貴重で高値で取引されていました。その多くはインドなどで採れましたので、彼もインドを目指して出航しました。ところが辿り着いたのはサン・サルバドル島。しかしコロンブスは"ついに我々はインドにたどり着いた!"と勘違いしてしまいます。そのため現在でもカリブ海一帯の島々が"西インド諸島"と呼ばれているのです。
コロンブスがそこで出会ったのが唐辛子。彼はこの辛い香辛料も胡椒の一種だと思い込み、持ち帰って”Red Pepper(赤いコショウ)"と紹介したのです。それが今でも英語名として残っています。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。