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Vol.28 身になるには・・・

湯 忠立先生

2014/07/16

食べ物が私たちの活動源になっていることは誰も疑いを持たないでしょう。
シッカリ食べれば活力が生まれる!

それでは何でも手当たり次第に食べればそれで良いのでしょうか?・・・実はそう簡単にはいかないんです。
 
食べたものはほとんど、胃で消化され小腸で吸収されて、そして全身に運ばれて活用されます。

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この一連の流れがうまくいかないと消化不良や下痢、さらには食欲不振から全身の倦怠感を引き起こすことになります。

中医学ではこの全体の作用を脾(ひ)の運化(うんか)機能(きのう)として捉えています。
食べたものを「気」(水(すい)穀(こく)精微(せいび)と呼んでいます)という形にして全身に送り出す働きです。
これを同化作用といいます。

これが大事なんですね。
食べたものは、この同化作用によって初めて私たちの体に役立つものになるんです。

そしてこの作用が順調に機能するために、心臓や肝臓など他の臓器も脾の働きを応援しなければなりません。

実は、食べ物の組み合わせによっては、この同化作用を邪魔する場合があります。
ですから、ただ食べればそれがすべて私たちの身になるというわけにはいかないんです。

薬膳では、各臓器がその機能を充分に発揮できるよう考えて食材を組み合わせていきます。
もちろん私たちの体は季節や環境に合わせて刻々と変化しています。

ですから薬膳では、一年中同じものを食べ続けるということはありません。
その時々に合わせて食材の組み合わせを変えていきます。

食材の栄養がすべて身になっていく、それが本来の薬膳ということになります。
ステキですね(^.^)/~~~  
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。