Vol.56 舌は内臓の鏡

湯 忠立先生

2015/02/ 4

なぜ舌を観察するだけで健康状態や病気の軽重が分かるのでしょう。
うーん不思議ですよね。

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中国医学では、私たち人間の身体は各部分が互いに繋がり、密接に協力しながら全体としての機能を維持していると考えています。
これを『整体(せいたい)観念(かんねん)』といいます。

そしてその繋がりには一定の法則があり、身体内部の変化もこの法則にしたがって表面化するのです。

新陳代謝が活発な舌は、その変化がすぐに、そして最もはっきり現れます。
そのため中国では古くから『舌鏡』という言葉もあります。見えない内臓の様子を映しだす鏡という意味です。 
 
内臓の異常が舌に現れる変化は、その内臓によって現れる部分が決まっています。
舌の先なら心・肺、舌背の中央部分は脾・胃、舌根部分は腎、舌縁部分は肝・胆です。

例えば、心臓の働きが過剰になると舌の先が赤くなり、脾・胃の働きが衰え湿熱(しつねつ)が体内に溜まると舌体の中央部の舌(ぜっ)苔(たい)(舌体の上の苔(こけ)のようなもの)が黄色く粘り気を持ち、腎陰不足になると舌根部の舌(ぜっ)苔(たい)が剥げ落ち、肝・胆がその機能を失うと舌縁部に青紫色の斑点が現れるなどの状態が見られます。

このように舌の状態からどの内臓に異常があるか判断できるのです。

一般的には、舌と心臓、舌と脾臓の関係が最も密接だと考えられています。

もちろん、最終的に証(しょう)(四診をもとに身体の状態を総合的に評価したもの)を決定するためには総合的な診断をしなければいけませんが、舌(ぜっ)診(しん)によって多くの情報を得ることが出来るのです。

※記事の無断転用は禁じます。

この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。

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