あきゅらいず

Vol.106一病息災

湯 忠立先生

2016/02/17

人間は本来120歳まで生きられるものだ、と言った人がいます。
もちろん人それぞれで、生まれたときから元気一杯、病気知らずの人もいれば、何となく病弱でいかにも弱々しい人もいますね。

でも、元気一杯の人が長生きで、病弱の人が短命かというと、必ずしもそうではありません。
老子の言葉に「人の命は我にあり、天にあらず」というのがあります。

roushi.jpg

体が強く長命に生れついた者でも不摂生な暮らしを続けていれば早死にすることもあるし、病弱で短命だろうと思われている人でも、自分の体を大切にして過ごしていれば長生きできるということなんです。

大体において、元気な人ほど自分の体に無頓着で無理をしがちですね。
体の弱い人は、いつでも自分の体をいたわるように心掛けるので、却って大事に至ることが少ないようです。

健康は、ほんの些細な綻びからでも容易く崩れてしまうものです。ですから、今元気な人も、自分の弱点を一つ見つけてみましょう。

そうすれば、もう少し自分の体をいたわってあげなければと気がつくはずです。まさに「一病息災」です。元気な人も病弱な人も、自分の命は自分自身が握っていると思えば、必ず元気で長生きできるでしょう。

 

 

※記事の無断転用は禁じます。

この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。