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Vol.2 薬膳はサプリじゃない

湯 忠立先生

2013/07/15

体に良い食品というと、まずサプリメントを思い浮かべる人が多いでしょう。
でも「そうか、薬膳もサプリの一つと思えば分かりやすい!」と早トチリしてはいけません。

確かに、どちらも健康を目指すことには変わりないのですが、基本的な考え方が全く違うのです。

サプリメントは、食品の中の有効成分を分析して、その効能を生み出そうというものです。
これは現代医学のほとんどの薬と同じです。

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今はサプリに関していろいろな謳い文句が飛び交っていますが、「これを食べれば誰でも健康になる」というものはありません。

人はそれぞれで、体質もさまざまです。
さらに季節や体調は常に変わり続けています。
一つの健康食品で誰もが、いつでも健康になるということはありえません。

薬や食べ物は、その人に上手く合っていれば健康維持や病気の治療に役立ちますが、もし合っていなければ、それがどんなに良いものであっても、その人にとって良いものとはいえないのです。

逆に病気になったり、症状が重くなってしまうかもしれません。

薬膳では、その食べ物が、食べる人の体質や体調に合っているか、季節や環境に対応しているか、食材同士が有効に機能するかという点を考慮します。

ですから、誰もが全く同じものを一年中食べ続けることは有り得ません。
春夏秋冬の季節や気候、土地柄や周囲の環境、そして何より私たちの体調は日々変化しています。

こうしたものに合わせて、私たちの体のバランスを調える、それが薬膳です。

※記事の無断転用は禁じます。

この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。