意外に思われるかも知れませんが、中国ではピーナッツは食材の一つとしてさまざまな料理に使われています。
日本のようにお酒のおつまみとしても食べますが、それにも色々な食べ方があります。
八角・花椒・塩の調味料と一緒に煮てそのまま食べたり、それを乾燥させて「五香花生米」という有名なおつまみにしたりします。
またピーナッツを炒めたり、揚げたりして熱いうちに砂糖ときな粉をまぶしたものも美味しいおつまみになります。
煮てよし、焼いてよし、炒めてよしと、ピーナッツは万能の食材として親しまれているのです。
ピーナッツがこのようによく使われるのは、癖のない味でどんな食材とも相性が良いこと、そして何より、効能が多いことによります。
ピーナッツを常食していると、体内の活動を活発に保ち、動脈硬化の予防にもなります。
老化を防ぐ効果もあるので、中国では「長生果」(長生きする果物)という別名も付けられました。
いつまでも若々しく元気でいたいという願いが込められた名前ですね。
日本では料理にピーナッツを使うことはあまりないようですが、ピーナッツの効能は中医の薬膳にはとても重宝なものです。
例えば、ピーナッツには補血作用があるので貧血の治療の補助として使われ、各種の出血症に対しては薄皮の止血作用がある程度効果があると認められています。
また、ピーナッツを米酢に漬けたものを毎日10~20個食べると、血圧を安定させて高血圧にも効果があります。
黒砂糖と一緒に煮たものは糸球体腎炎の治療に使われているという具合です。
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