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Vol.18 陰と陽♪

湯 忠立先生

2014/05/11

 
物事って何でも二つの側面がありますね。

表があれば必ず裏があるし、上があれば下がある。
どちらか一方だけってことはありえません。

外側だけ立派に見えて中身は空っぽという場合にしても、空っぽの中身があって初めて、その対比としての立派に
見える外側が意味を持つこということです。

このことを理論的に考えて体系化したのが、中医学の基本になっている陰陽理論です。
 
面白いのは、陰と陽は固定したものではないということです。

例えば一日を例にとると、昼は陽で夜は陰ですが、昼もまた午前中は陽で午後は陰となります。
今が陰なのか陽なのかは、今という時間をどの視点で見るかによって変わってしまうんです。

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また、男性が陽で女性が陰という分類がある一方で、活発な人が陽で静かな人が陰という分け方もできます。
私は陰なのか陽なのか・・・?? 

絶対的な陰とか陽ってありえないわけですね。
お互いに相手がいて初めて自分がいるということになります。
陰がなければ陽はないし、陽がなければ陰もありえないのです。
 
問題なのは、私たちはつい、どちらか一方を、これが正しい、これしかない!と思ってしまうことです。
実はそれだって、見方を変えると全く別の姿に思えてくるはずです。
柔軟な発想や思考がないと、窮屈なところへ自分を押し込んでしまうようなものです。
それじゃ息苦しくなってしまいますよね。
 
陰陽を上手に使っている薬膳料理も、いろいろな角度から
多面的に眺めてみると、より一層楽しんでいただけると思います。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。