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Vol.23 「気」って何だろう?

湯 忠立先生

2014/06/16

空気、天気、病気、気配、気品、気分、気楽、気力、気が合う、気が利く、気に食わない・・・
日本語には「気」のつく言葉が多いことにお気づきでしょうか。

それじゃ「気」って何だというと、漠然とした雰囲気はわかっても、ひと言で一気に説明するのは難しいですね。
 
中医学では「気」を生命力の源泉、その活動の基礎になるものと考えています。

もちろん気には形も重さもありませんが、気が集まることで物の形が現れ、気が散らばると物自体もなくなってしまう、そんな実体的なものとして
「気」をとらえています。
 
私たち人間も「気」によって成り立っています。

まず始めに、私たちがこの世に生を受けたのは、お父さんとお母さんの気が結合したからです。
その気をのと呼んでいます。

でもそれだけでは活動することも、成長することも出来ません。
補充しなければ気(生命力)はどんどん消耗してしまいます。

お母さんの胎内にいるときは、お母さんから栄養分(気)をもらえますが、
生まれた後は、自分で補充しなければなりません。

これには二つの方法があります。

一つは呼吸によって新鮮な外気を取り込むことで体内の気の新陳代謝をはかって、先天の気が磨り減らないようにします。

もう一つは食べ物の栄養分を「気」という形で取り込み、全身に送り届けられた気が活動の基礎となります。
この二つの気をのと呼んでいます。

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薬膳は、この後天の精気を補充することで生命力を高めるのが最大の目的です。

何を食べようかと気迷ったら、気を補充するということに気を配って、気が抜けた食事にならないように気遣ってくださいね(~o~)   
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。