薬膳の日のメニューには、スープが多いことにお気付きの方も多いでしょう。
実は伝統的な薬膳を調べてみても、スープ形式の料理が圧倒的に多いんです。
これには合理的な理由があります。
つまり、ただ単に食材の性質を利用するだけでなく、調理法も工夫して、人の体に有効に作用する方法を考えているということです。
この点が、いわゆる健康食品やサプリメントと違う、薬膳の大きな特徴といえますね。
もっと分かりやすくご説明しましょう!
薬膳の重要な理論の一つに、食材の組合せということがあります。
食材にはそれぞれ独自の性質があって、例えば、AとBの食材を組合わせると、相乗(そうじょう)作用でさらに効果的になりますが、AとCの組合せは互いの働きを相殺(そうさい)して(消しあって)、効果がなくなるといったものです。
薬膳料理を作る場合、基本的にはAとBの組み合わせを選びます。
でも炒め物やサラダなどの場合は、AとBを別々に食べて体内で混ぜ合わせることになりますね。
ところが、スープ状に煮込んでおくと、栄養分はスープの中に溶け出しますので、AとBがすでに混ぜ合わされたものを食べることになります。
無理に固形物を食べなくても良いことになり、消化吸収の負担は一層軽くなるというわけです。
結論:薬膳に最適な料理法は、「スープが一番」と言えるのです(^.^)/
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