akyrise

Vol.34 やっぱり土鍋で

湯 忠立先生

2014/08/27

薬膳スープを作るのは、土鍋でじっくり煮込む料理法が基本です。
これは食材同士が反応して、より効果的なものに変化させるのに都合が良いからです。

実は料理も化学反応の一つといえるんですね。
食材を組み合わせ、調味料で調整し、熱を加えることで化学変化を起こして栄養価を高め、消化吸収しやすくさせるわけです。

その際、鉄鍋を使うと鍋の鉄分が反応に影響を与えることがあるので土鍋を使います。
食材や調理法だけでなく、調理器具にまで気を使っている薬膳って、なかなか奥が深いものなんですよ!

また、土鍋は保温能力が高いので、反応によって変化したものを長く保つことができます。
 
 donabe.jpg 

温かいときに化学変化したものが、冷めると元に戻ることもありますね。
特にスープ料理などは温かいうちに、つまり化学反応が起こっているときに食べるのが良いわけで、土鍋は化学反応したものを維持するにも最適といえるんです。
 
森の食堂では、作る量などの関係で、残念ながら土鍋を使っていませんが、皆さんがご家庭でスープや煮物をするときは、できるだけ土鍋を使うように
すると良いでしょう!!!!
 

※記事の無断転用は禁じます。

この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。