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Vol.63 身心(しんしん)一如(いちにょ)

湯 忠立先生

2015/04/ 1

中国医学の古典『黄帝内(こうていだい)経(けい)・素(そ)問(もん)』に、「怒れば気(き)上り、喜べば気(き)緩み、悲しめば気(き)消え、恐れれば気(き)巡らず、驚けば気(き)乱れ、思えば気(き)結ぶ・・・」とあります。(※気(き):目に見えないエネルギーのこと。あらゆる生命活動の原動力。)
 
中国医学では、体と心はひとつながりのもの【身心(しんしん)一如(いちにょ)】だと考えているので、その時々の気持ちの状態が、体の中の活動にも影響を与え、それには一つの法則のようなものがあるとしているのです。

喜怒哀楽、そのどれもが極端に大きくなると、その感情に対応している臓器の活動バランスが崩れてしまいます。
バランスが崩れれば、当然体調も悪くなり、最悪の場合は病気になってしまうでしょう。

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怒ったり悲しんだりだけでなく、嬉しくてはしゃぎすぎるのも良くありません。
健康でありたいと思うなら、気持ちを穏やかにして目の前のことを静かに楽しむのが何よりです。
 
薬膳料理が、その効用はもちろんですが、味や見た目にこだわるのは、美味しく、楽しく食べることで、気分も和やかにしようという意図があるからです。

身心一如、心も体も健康であるようにと作るのが、本当の薬膳料理というわけです。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。