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Vol.97 スーパーフード

湯 忠立先生

2015/12/ 9

最近、スーパーフードという言葉をよく見かけますね。一般的な食品より栄養価が高い、いわゆる健康食品を指すようです。具体的には、スピルリナ、アサイー、カカオ、ココナッツ、クロレラ、クコ、チアシードなどが挙げられています。
 
栄養補助食品といえばサプリメントがありますが、こちらは特定の栄養素を補給するために有効成分を抽出したり、合成した化学品であるのに対し、スーパーフードはあくまでも食品であるという点に大きな違いがあります。同じ食べるなら少しでも栄養価が高いに越したことはないのですが、「これを食べていれば健康になる」といった考え方は要注意です。
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スーパーフードの持つ効能は、体の調子を整える役割が大きいという点にあります。つまり、直接エネルギーや筋肉、血液を作り出すものではないのです。ポパイのホウレン草のように、これを食べれば力が出るというものではありません。私たちの体を作るのは、タンパク質、炭水化物、脂肪の三大栄養素に依っています。こうした栄養分が体内で十分に力を発揮できるようにするのが、スーパーフードなのです。

目新しいものは何か特別な力があるように勘違いされる方が多いようですが、食材一つひとつの性質を正しく理解してフルに活用する、これは薬膳の基本的な考え方でもあります。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。