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Vol.102 リンゴは皮ごと

湯 忠立先生

2016/01/20

リンゴは栄養豊かな果物で「リンゴを食べれば医者いらず」といわれたりしますね。
 
中医学では、津液(体内の水分)を作り出して全身を潤し、消化吸収を活発にして便通を良くし、下痢を改善し、気を充実させるなど数々の効能を挙げています。
こうした働きはリンゴに大量に含まれる、タンニン、ペクチン、食物繊維によることが、近年の研究で分かってきました。

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タンニンは腸の中で、粘膜からの分泌を抑える収斂作用があり、ペクチンは生(なま)のときは整腸作用、火を通すと下痢止めの効果があります。
これらに食物繊維が加わることで、体内の活動を正常に保つ働きが強くなるのです。
 
このタンニンとペクチン、リンゴ全体に含まれてはいるのですが、皮の部分が特に多いのです。
リンゴを二つに切ると、皮に近い部分に黄色い層があるのが分かりますね。これがペクチンです。
ですから、リンゴは出来るだけ皮ごと食べた方が良いのです。

皮は硬くて食べにくいというのであれば、少し火を通せば、皮も柔らかく、食べやすくなります。
ただし美容をのためにリンゴを食べるという人は、熱に弱いビタミンB群やビタミンCもありますので、注意してくださいね。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。