うどんやそば、味噌ラーメン、牛丼、焼き鳥、豚汁、水炊き・・・日本の食卓には七味唐辛子が欠かせませんね。
その中身は唐辛子を中心に、陳皮、山椒、生姜、麻の実、ケシ、ゴマ、青海苔などを混ぜ合わせたものです。
七味唐辛子が初めて登場したのは江戸時代。当時の漢方薬を参考にして作られたそうです。
淡白な日本料理に加えることで、料理の味を豊かにすると同時に、それぞれのスパイスによって、食欲増進、消化促進、精神安定など、色々な効果が得られます。
こうした作用は、漢方薬の組み合わせの理論が基礎になっています。
まさに薬食同源、食材を上手に使っているといえますね。
そう言えば今でも、七味唐辛子の専門店に行くと、客の好みに応じてそれぞれの食材を調合してくれるところがあります。
これもまた、一人ひとりの「証」に合わせて処方するという漢方薬の本来の姿を残しているのでしょう。
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