七味唐辛子が日本を代表する香辛料なら、五香粉が中国の代表といってよいでしょう。
五香粉は、桂皮(シナモン)、丁香(クローブ)、陳皮のほか、ウイキョウ(フェンネル)、花椒、八角などを使います。
「五」というのは数が多いという意味で、必ずしも5種類というわけではありません。
五香粉の役割は、料理の味を調えることは勿論ですが、食物の毒性や副作用を消したり、食物の持つ効能を目的の臓器に導いたりすることにあります。
薬膳全体の中でも欠くことの出来ない存在なのです。
中国料理の炒め物や肉料理にはなくてはならないものですが、他にも工夫次第で様々な使い方ができます。
こうした香辛料を上手に使いこなすことも、薬膳では大切だと考えているのです。
※記事の無断転用は禁じます。