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Vol.118白と黒

湯 忠立先生

2016/05/18

アンチエイジングに大きな効果があるという"セサミンパワー"の広告を目にした方は多いでしょうね。
日本では多くのご家庭に欠かせない"ゴマ"に含まれるセサミンが老化を促進させる活性酸素を撃退する力があると、近年注目を集めています。
それでは、黒ゴマと白ゴマをどう使い分けていますか?その違いは何でしょう。

栄養学的にいえば、ゴマに含まれるタンパク質や、ビタミンA,B、カルシウムなどのミネラル分はそれほど違いがありません。
しかし薬膳では、黒ゴマと白ゴマを以下のように区別しています。
 
■黒ゴマ
四気・五味:平・甘、帰経:肝・腎・大腸
効能:滋補肝腎・潤燥滑腸
■白ゴマ
四気・五味:寒・甘、帰経:肺・脾・大腸
効能:清熱滑腸・行気通脈
 
簡単にいうと、黒ゴマは血液の流れを良くして老化を防ぐほか、便秘解消、黒髪維持などの働きがあり、白ゴマは体内の熱を冷まして肌に潤いを与えるほか、動脈硬化や肥満の予防効果があります。
どちらも栄養価の高い食材なので、特徴を上手く使い分けると良いでしょう。

使うときにすり鉢ですれば、消化吸収もしやすくなります。ただし摂りすぎは禁物です。
一日に大さじ1~2杯を目安に、毎日食べるようにすると良いでしょう。
 
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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。