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Vol.117原因と結果

湯 忠立先生

2016/05/11

ものごとは何でも原因があって結果がある。
今の状態は、過去の原因の結果であり、未来の結果の原因である・・・そう考えている人は多いでしょう。

例えば風邪をひいたとき、急に寒くなったのに薄着でいた、あるいは雨に濡れたのにそのまま乾かさずにいたのが原因だったなどと思うでしょう。
でも薄着の人や雨に濡れたままの人が100%風邪をひくとは限りませんね。
つまりある原因が必ず同じ結果をもたらすとはいえないのです。
 
中国医学では、病気や様々な症状の発生を「病因」と「病機」という考え方でとらえています。

病因には薄着をしたり雨に濡れたりといった外的な要因と、ストレスや過労など内的な要因があります。
そしてこの病因に対して体内のバランスが保てなくなるメカニズムが病機です。

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ある原因がどんな結果をもたらすかを決めるものといえます。
体力や抵抗力の強い人は、病因を打ち消すことができるので病気という結果を招くことがなく、逆に病気になる人は体力や抵抗力が衰えているといえます。

もちろん病因にも強弱があるので実際には病機も複雑になりますが、まずは原因→結果という単純な発想に加えて、「病機」という考え方にも注目してみては如何でしょうか。



 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。