ほとんどの人は「お茶は飲むもの」と思っているでしょう。
お茶にはカフェイン・ビタミン類(ビタミンE、β-カロテン、葉酸、ビタミンC、ビタミンB2)・ミネラル・アミノ酸・サポニン・茶カテキン等、人間の身体にとって有益な成分がたくさん含まれていますが、そのうち30~40%が水溶性成分で60%は不溶性成分です。ということは、お茶にして飲んだ時は有効成分のうち3割程度しか摂取できていないということなんです。残りの7割はお茶殻として捨てられてしまっています。もったいないですね!
もともとお茶は薬用として使われ始めたのですが、それが次第に嗜好品に変わっていったという歴史があります。風味を楽しむということであれば、飲み物としてのお茶も決して悪くはありませんが、美容や健康を考えると随分無駄をしていることになります。
そこで薬膳では、茶葉をそのまま食べるようにした料理を考え出しました。森の食堂でも、「豚肉とキノコの抹茶炒め煮」や「龍井蝦仁(エビと緑茶の炒め)」などをご紹介してきましたが、これは数百年の歴史を持つ伝統料理なのです。この他にも、ふりかけにしたり、パンやお菓子に入れたりと、工夫次第で色々な料理に使えますね。
お茶の有効成分を丸ごと全部活用するように、ぜひ料理にも使ってみてください。
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