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Vol.177 夏の冷え性

湯 忠立先生

2017/08/16

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夏に冷え性で困っている人が意外に多いんですね。これはもちろん過冷房のせいです。

今はビルの中も電車の中も快適にしようと結構冷房をきかせていますが、これが身体にとって悪影響を与えているのです。私たちの身体の中では、寒いときに血管を収縮させて熱を逃がさないようにする交感神経と、暑いときに血管を拡張させて熱を放出する副交感神経がバランスよく働いて体温を調節しています。ところが冷房が強すぎると、熱を出してくれるはずの副交感神経が働かず、ますます体内に熱が籠ってしまうのです。そこでさらに冷房を強くするという悪循環に陥ってしまいます。交感神経は体内の活動を活発にし、副交感神経はそれを抑制する働きがあるので、これがバランスよく働いていないと何となく身体は火照っているのに手足は冷えてしまうということになります。これが自律神経失調症です。自律神経の乱れはさまざまな病気の原因となりますので、過冷房には十分注意しなければなりません。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。