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Vol.178 頭寒足熱

湯 忠立先生

2017/08/23

中国医学では、私たちの体内の活動を「陰と陽」と捉えて、そのバランスが良いときが健康な状態だと考えています。そして陰の中心は「腎」、陽の中心は「心」として、腎の陰気は上に昇り、心の陽気は下に降って陰陽のバランスを調えているとしています。ところがこのバランスが崩れると、陰気が上に昇らずに上半身がノボセたり、陽気が下に降りずに足先が冷えたりしてしまいます。
 
昔から健康法として「頭寒足熱」ということが言われていますが、心臓は全身に血液を送る大事な器官ですから、一番遠い場所にある足を温めることで全身に血液が行き渡りやすくなって心臓の働きを助け、また頭を冷やすことで陰気の上昇を促すということなのです。また頭寒足熱で陰陽バランスが調うと自律神経の働きも調整されるので、リラックスして頭もスッキリという効果も期待できます。

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。