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Vol.198 火鍋 2

湯 忠立先生

2018/01/17

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火鍋は美味しいだけでなく、食文化にも深く関わっています。東北地方では鍋に入れる食材の並べ方にも決まりがあります。「前飛後走、左魚右蝦、四周軽撒菜花」といわれ、鍋の手前には禽鳥類、後ろには動物の肉類、左に魚、右にエビなどを並べ、野菜を散らすという形です。
招かざる客が来たときは、手前に特大の肉団子を入れ、後ろに肉類を入れます。これは早く帰れという意味なのです。
 
火鍋は肉、魚、野菜、香辛料など豊富な食材を使うので、様々な栄養素が一度に摂れる理想的な料理といえます。その土地の風土に合った食材を使うことで、健康維持にも役立ってきたのです。
 
日本でも七草粥がありますが、台湾では正月7日に火鍋を作ります。材料は、肉、魚、ニラ、香菜、ネギ、ニンニク、セロリを使い、どれ一つでも欠けてはいけません。それぞれの食材に富や健康、長寿などの意味が込められていますが、バランス良く栄養分を摂取しようという古人の知恵によるものなのでしょう。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。