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Vol.197 当帰

湯 忠立先生

2018/01/10

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当帰は、山地に自生し、または栽培される多年草、セリ科トウキの根です。

中国医学では、補血(血液を補充する)、活血(血行を良くする)、調経(気の流れを調える)、止痛(痛みを抑える)、潤腸(腸を滑らかにする)の作用があるとされています。近年の研究では、赤血球の生成を促進し、心筋の貧血を解消し、末梢の血管を拡張させる働きや、コレステロール値を下げたり、免疫能力を高める、肝機能の保護や肝細胞の再生・回復を促進させるなどの作用があることが証明されています。民間のことわざに「漢方薬は十中八九、当帰入り」といわれるほど数多くの中医薬に用いられています。穏やかな薬効で副作用も無く、その作用からさまざまな食材と組合わせて多様な薬膳料理に使われます。有名なものには唐の時代から伝わる宮廷薬膳『当帰生姜羊肉湯』などがあります。現代の臨床に応用されている薬膳の中で最もよく使われているのが当帰といえます。
 
森の食堂の薬膳の日でも時々使っていますので、是非召し上がってみてください。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。