前回、ヨーロッパでタマネギが魔除けとされていたと書きましたが、日本でもちょっと不思議なものがあります。橋の欄干や神社やお寺の回廊に擬宝珠(ぎぼし)というタマネギ型の装飾を見かけたことはありませんか。これはネギの花にも似ているので「葱台(そうだい)」とも呼ばれるものです。仏教で宝珠というのは大変貴重なものとされているので、その形を模したものとも言われていますが、タマネギの独特の臭気が魔除けの効果があると信じられたためという説もあります。確かにお寺以外のところにもあるのですから、この方が説得力があるように思います。いずれにしてもタマネギに不思議な力があると感じたのは世界共通のようですね。
※記事の無断転用は禁じます。