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Vol.218 梅雨の養生法1

湯 忠立先生

2018/06/ 6

一般的には、一年は春夏秋冬の四季とされていますが、中医学ではこれに「長夏」を加えて五季に分けています。この「長夏」の具体的な時期については古来、さまざまな考え方があって統一されていませんが、おおよそ梅雨のころと考えてよいでしょう。

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この時季の気候の特徴は、気温と湿度が高いので「暑」と「湿」ということになります。気温と同様、湿度も快適感に影響を与える大きな要素です。梅雨の季節は、気温も湿度も高いので肌がベタベタする感じがしますね。
 
中国医学では、病気を引き起こす外的な要因として「六淫」というものを想定しています。つまり、暑すぎたり、寒すぎたり、空気が乾燥していたり、湿度が高かったりという、環境の異常な変化に私たちの体が対応しきれなくなった時、それが病気の原因となると考えるのです。「暑」と「湿」もこの六淫の中の一つで、特に梅雨の時期には最も勢力が大きくなります。
 

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この記事の投稿者

薬膳監修:湯 忠立(たん ぞんり)先生

中国遼寧中医学院大学付属病院の院長を務め、現在は東京・吉祥寺で中国医学整体院を営む。