五行の考え方で大事な点がもう一つあります。
五行のそれぞれは、互いに援助・促進する関係と、抑制する関係が決まっているということです。
木→火→土→金→水→木
が援助・促進する関係で
木→土→水→火→金→木
が抑制する関係になります。
体内の生理活動で具体的に見てみましょう。心の陽気は血行を促進させて脾の消化吸収活動を助け(火→土)、脾は栄養分を肺に送ってその活動を助け(土→金)、肺は呼吸によって体内の水液代謝を調えることで腎の働きを助け(金→水)、また腎は体内を潤う作用で心の活動が過剰に活発になるのを抑える(水→火)というように、全てが互いに関係し合いながら活動を続けています。
食材は全て独自の四気・五味の性質を持っているので、こうした特性を上手に使うことで食事を通して身体全体としてのバランスを調えることができると考えているのです。
※記事の無断転用は禁じます。